酒さの構造を考える | 皮膚バリア編② | 皮膚バリアの構造

酒さの構造を考える | 皮膚バリア編② | 皮膚バリアの構造

このシリーズでは、これまでの観察と考察を踏まえながら、
基本的な情報や論文をもとに整理していく。

皮膚の構造は非常に複雑であるため、
ここでは酒さの病態に関係している可能性がある部分に絞って見ていく。

本記事では、皮膚バリアの中でも重要とされる、
顆粒層から角層について整理する。


1|角層

角層は、皮膚バリアの第一防衛線とされている。

よく、レンガ構造に例えられ、

・角質細胞=レンガ
・細胞間脂質=モルタル

として説明される。

細胞間脂質は、角質細胞同士をつなぎ合わせるだけでなく、
水と油が交互に重なった「ラメラ構造」を形成している。

この構造によって、水分の蒸発が抑えられ、
バリア機能が保たれている。


脂質の主な構成要素は、

・セラミド(約50%)
・コレステロール
・遊離脂肪酸

などである。

ラメラ構造が乱れると、
TEWL(経皮水分蒸発量)が増加し、
バリア機能の低下につながるとされている。

また、石けんや界面活性剤は
脂質を溶かす作用があり、
この構造に影響を与える可能性がある。


2| 角質細胞同士をつなぐ構造

角層には、細胞同士をつなぐいくつかの構造が存在している。

・コルネオデスモソーム
・ギャップ結合
・タイトジャンクション(顆粒層の一部)

これらは、物理的・化学的刺激からの防御や、水分の保持に関わっている。

角層が自然に剥がれ落ちる過程では、
酵素の働きによってこれらの接着構造が分解される。

このバランスが保たれることで、
ターンオーバーは正常に維持される。

一方で、この分解が過剰になると、
皮剥けとして現れることがある。


3| 顆粒層とタイトジャンクション

顆粒層に存在するタイトジャンクションも、
重要なバリア機構の一つである。

タイトジャンクションは、細胞同士を非常に密接に結合させる構造であり、
細胞の間を通る物質の流れを制御する役割を持つ。

主な構成タンパク質として、

・クラウディン(claudin-1)
・オクルディン(occludin)
・ZO-1

などが知られている。

これらが細胞膜の縁で結合することで、
細胞間の隙間が密閉される。

この構造は皮膚だけでなく、
腸や血管、脳のバリアにも存在している。


タイトジャンクションが破綻すると、

・外部刺激の侵入
・炎症の誘導
・赤みの持続

といった変化が起きるとされている。

酒さにおいても、こうした反応に関わっている可能性があると考えている。

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